こんにちわ komatty です。
子どもの自制心を知ることができる「マシュマロ・テスト」をご存知ですか。
この実験には懐疑的な意見も多いですが、私はある目的で使うことは有効だと考えています。
今回はそのマシュマロ・テストについてのご紹介です。
マシュマロ・テストとは。
マシュマロ・テストとは1960年代にスタンフォード大学の心理学者でもあるミシェル博士が作った幼児向けの心理実験です。
この実験は4歳児を対象に行った実験で、内容はとってもシンプル。
まずイスと机しかないところに子どもを呼び、その部屋でマシュマロ1個あげることを告げます。
この時、部屋におもちゃなどを置かないようにしましょう。
そして「15分食べるのを我慢したらそのマシュマロを2個にしてあげる」と言ってその場を離れ、その子どもが我慢できるかどうかを見るシンプルなテストです。
15分我慢できたら2個にしてあげるからね。
この実験では「目の前の欲求を我慢することで、大きな成果が挙げることができる」ということを考え、それを実行できるかどうかが試されています。
食べるべき我慢するべきか。
実験では4歳児186人が被験者として参加し、その3人中2人が食べてしまうという結果が報告されています。
4歳児なので納得の結果なのですが、この実験ではその食べなかった子が18年後どうなったのかの追跡調査もしています。
食べなかった子はどうなった?
実験の18年後、SAT(大学進学適正試験)での成績でその結果が出ています。
SATとは日本でいう共通一次試験だと思ってください。
そのSATの得点がマシュマロを食べてしまった子どもの得点より、マシュマロを食べなかった子どもの方が210点以上も高かったのです。
また周囲からの評価も良く「優秀」という評価を受けており、社会的成功を収めるという実験結果となりました。
この実験が世界的にも注目を集めた理由は、我慢できる子=勉強ができる子という実験内容だということではありません。
幼少期の自制心は大人になっても変わらないということが同時にわかっているのです。
マシュマロ・テストは、簡単な「自制心」を知るテストですが、今後の人生に大きく関わる指標を知ることができる実験だと言えるでしょう。
マシュマロ・テストは限定的?
このマシュマロ・テストは当時世界的にも有名になったことで批判的な声が多かったのも事実です。
そして2018年ニューヨーク大学とカリフォルニア大学が共同で、被験者を900人に増やし再度実験を行いました。
すると、マシュマロを2つ食べるかどうかは子どもを取り巻く社会的・経済的な背景が大きいという調査結果になりました。
確かに日頃からマシュマロを食べたくても食べれない子と、毎日のように飽きるほどマシュマロを食べている子を一緒に比較するのは難しいですよね。
この2回目の結果、自制心の程度は子どもが3歳までの家庭の経済状況と環境が前提である、と結論づけられたのです。
結局家庭環境が大事ってこと?
Komatty 的考察。
私は塾講師もしていますし2022年1月現在、2児の父です。
批判も多いこのマシュマロ・テストですが私は非常に有効だと思っています。
なぜなら今の子供の自制心がはかれるから。
技術が進化したことで娯楽がどんどん子供達の身近になり、子どもたちは際限なく娯楽に夢中。
私も保護者の方からゲームやスマホに対する相談はかなり受けることが多いです。
うへ、うへ、うへ。
世の中は多様性の時代で人と同じでなくても認められ、子どもの自主性を第一に考えることが最優先になっています。
個人的にはこの考えは賛成です。
ただ、多様性と技術革新により将来の選択肢は昔より明らかに多くなっています。
運転手がいない自動車が公道を自動で走り、YouTuberのような会社に属さない働き方は私たちが子どもの頃には考えられませんでしたよね。
そんな社会の中、子どもたちが膨大すぎる選択肢の中から、自分が本当にやりたいことを探して選ぶというのはかなり困難な作業だと思います。
よく分からなすぎてパニックになった子供たちは、「自分で決めなさい」と言われてどうするでしょうか?
膨大な選択肢から子どもたちが情報選択して将来を決める作業と、目の前に溢れている娯楽に興じる作業、子どもがどちらを選ぶかは明らかですよね?
あー分からない、分からない。
ある程度の選択肢がないと、選ぶ側は難しいですよね。
ではその子どもの選択肢を出してあげるのは誰でしょうか?
そうです、ご家庭です。
親御さんから見ても、これからの時代を先読みするのは難しいと思います。
ですので子ども任せにせず、子どもと一緒に社会の勉強をしていくことが必要になってきます。
しっかりとした目標を持ち、自制心=セルフコントロールを持つことが、これからの社会を生き抜く上で非常に重要な要素です。
自分の子どもが今の段階でいかにセルフ=コントロールできているか、それは親であれば知りたいですよね?
そう考えれば、皆さんもお子さんにマシュマロ・テストをやってみてはいかがでしょうか?
マシュマロ・テストやってみた。
私も5歳になった子にこのマシュマロ・テストやってみました。
正確なデータを取るわけでもないですし、目的は今の段階でどのくらいセルフ=コントロールできるかを知るためだったので、実際の実験で被験者となった4歳児とは違いますが気にしません。
ちなみにうちの子は大のマシュマロ好きですが、そこまで頻繁にマシュマロは食べてない・・・方だと思います。
趣旨を説明すると、マシュマロが2個もらえるかも・・・と目がランラン。
早くやってー。
子どもの15分は非常に長いようで、最初はストップウォッチと睨めっこしていました。
「あと14分かー。」「まだ13分もあるのかー。」とひたすらカウントダウン。
おもちゃは禁止されているため、我が子がなんとか見つけた時間潰し。
まずはオラフになりって歌を熱唱、その後は床をひたすらパンダのようにごろごろ。
たまに時計をみては時計に変顔をしたり、マシュマロを回してみたり、匂いを嗅いでみたり、たまに魂が抜けてみたり歌ってみたり・・・と単純に面白かったです!
そしてなんとか15分待てた息子のドヤ顔は・・・かなりご満悦でした。
さらに息子にも謎の自信がついた様子。
ボクね、ボクね15分待てたよー!!
今のところ4歳児よりはセルフ=コントロールができるようです。
ただ単純に観察していて面白かったですよ。
お子さんの新たな一面を垣間見れるチャンス。
今はステイホームで、家での時間が多いと思いますのでオススメです。
外出が難しい今、家で遊べることをどんどんとご報告したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。